Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

を譲ろうとしたのが、原因とはなったが、そればかりで、こんなに憎悪を忘れかねるのは、彼自身にも不思議な位だ。

恐らく、この女にも見ぬほどの、たよたよしい、さも、無力にしか見えぬ、女がたが、舞台の芸の外に、かくも、神変幻妙な、武術の才を持っているのが、先天的な、異常な嫉妬を、平馬に感じさせてもいるのであろう。

――どうでも、今夜は斬るのだ! 殺さずには置かぬのだ!

彼は、心に、叫んで、最初の、独特な上段に構えたまま、

「やああ!」

と、誘う。

雪之丞も、つい今し、間柄をあしらったように、軽くは、動かぬ。

相変らず、沈めた構えで、真の変化が、相手に現れて来るのを待つ。

「でも、その生れぞくない、何て強いのだろうねえ」

稲積みの蔭で、お初の声は、嘲りから、だんだん讃歎に変りつつあるのだった。

「大刀を振りかぶった、お武家二人を相手にして、平気で戦うばかりか、見る間に一人の先生を、叩き倒したのはえらいもんだ。よう花村やあ――と、讃め言葉がほしいねえ――生憎と、田圃外じゃあ、おいら一人の見物で、物足りねえ」

お初は、大胆不敵だ。

「それにしても、じれってえなあ――お武家さん、そんな女形一人を、いつまで、持てあましているのかねえ――相手がもっと弱むしなら、このおいらが助勢に出てやるのだけれど、どうもあぶなくって近づけないよ」