Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
平馬は、わしの側について、十年あまり、剣技を学んだが、業よりも大事なものを、学ぶことが出来なんだ。雪之丞、彼が奪い去った一巻に、何が記してあると思ったか? 実はあの一巻――単に空の白紙に過ぎなかったのだ」
いつか、雪之丞は、師の前に、膝まずいていた。――師匠は続けた。
「わしの流儀には、不言不説を、旨とするのは、そなたたちも、よう知っている筈だ。奥義とて、文字に現せる筈もなし、それを強いて現し得たとしても、その一巻を、如何に御神霊の前なりとは言え、守る人もなきところに、捧げて置く筈があろうか? あの巻物は、何人のためでもない。わし自身の、増上慢を自ら誡めようための、御神霊への誓いだったのだ。とかく術者は、業を自得し、その名が世間に認められ、慕い寄る門下も、多くなればなる程、最初の一念を忘却し、己が現世の勢力を、押し広め、流派を盛んにして、我慾を張らんとし、秘伝の極意のと、事々しく、つまらぬ箇条を書き並べて、痴者を威そうとするものだ、わしとても、神ならぬ人間。――いつ何時、心が魔道に墜ちぬとも限らぬと、自誡のために、わざわざ白紙の一巻を、二柱の御神前に供え奉って置いたわけ。