Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

浪路は、うらめしそうに、その方へ目をやると、雪之丞から、やっと離れる。

いつもの老女がはいって来て、

「大分、おはなしが、お持てになりますような――」

と、何もかも、のみ込んだように微笑したが、

「太夫どの、御隠居さま、おたずねをおよろこびなされ、お杯を下さるとのこと――お居間まで、おいでなされませ」

「かたじけのうござりまする」

雪之丞は、浪路の許をはなれる機会を得たのをよろこんだ。

じっと、浪路を見上げて、手を突いて、

「それなれば、御隠居さま、お召しでござりますゆえ、これにてお別れをつかまつりまする」

「それなれば、そなたも気をつけて――」

と、だけ言うのが、浪路には、一ぱいのように見えた。

そして、熱にうるんだような目で、

――今の言葉は、かならずともに、おぼえていてたも。屹度屹度誓いを果そうほどに――

――必ず、その日を、まちまする。

と、いうように、雪之丞も、今一度、浪路と目を見合せた。

居間では、三斎隠居、湯上りの顔を、テカテカさせて、上機嫌だ。

「おお、忘れず、ようこそ娘を見舞うてくれたの。今宵は、めずらしく、客もなく退屈のところ、ゆるゆる相手をしてくれますよう――」