Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

腹の中では、いつか雪之丞に打ち明けた通り、広海屋を、乗り越そう乗り越そうと計っているのではあったが――

されば、呼びかけの名にしても――

――広海屋さん――とか、

――お前さま――とか、

――こなた――とか、いうような言葉を使って、ついぞ、長崎屋の口から、

――おぬし――なぞという、ぞんざいな言葉が洩れたことはなかったのである。

――この人達には、何か、わだかまりがあるな?

と、心利いた太鼓持、年増芸者なぞは、思い当りもしたであろう。そして、座をはずした方が、よくはないかと、考えたであろう――

しかし、彼等は、途方に暮れた風で、そこに、そのまま、居すくんでいる外はないのだった。

――弱ったな! どっちも、しくじっては困る客だし――

ひそひそと、彼等は目と目を見かわしていた。

「どうしてまた、長年懇意にしている友だちを、忘れるようなことがありますものか――そなたは、何か、勘違いをしていなさるようじゃ」

広海屋は、相変らず、落ちついた調子で言って、

「一たい、なぜに、そのようなことをお言いなさるのか? わしには、見当もつかない」

「広海屋さん、この長崎屋は、今、手一ぱいで商いをしていますのだが、それは、よう知っていなさると思うので――」