Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
――あれは確かに、天心流。矢張り、あのお人だ――
彼の心の目に浮んだのは、当然門倉平馬の、あの青ざめた、顎の張った顔であったろう?
――何という浅ましいお人! お師匠さまが、何となく当てになさらなかったのも、お道理じゃ――
雪之丞は、そう心に呟きながら、懐剣に懐紙で拭いをかけて、鞘に収めると、供男の姿をあたりに探めたが、
「ほほ、――遁げ脚の速い和郎じゃ!」
と、口に出していって、不敵な微笑を唇元に浮べたが、しかしいつかまた、かすかな縦皺が、美しい眉根の間に蔭をつくった。
彼は、門倉平馬が、彼にとっては、仇敵の総本山であるような、土部駿河守の麾下に、新しく属しているということを、一松斎がわざわざ囁いてくれたのを思い出したのだ。
今夜こそ、平馬の一刀が、自分の生命を奪い損ね、まんまと敗衂の姿を見せたものの、決して油断のならぬ、技倆の持主であるということは、十分に知っている。彼は、自分の希望を成しとげるに、あらゆる意味で、大なる困難が横たわっていることを、改めて思わずにはいられなかった。
雪之丞は、しとしとと、夜道を、御蔵前通りを、駒形の方へ、歩を運ぶ。