Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

門弟が運んで来た、酒肴――といっても、どんぶりに、つくだ煮をほうり込んだのに銚子――

――まあ、今夜は、何て貧乏たらしいお膳ばかり見なければならないのだろうね――さっきが、古寺の酒もりで、今度が、道場の御馳走――

お初は、鼻の先を皺めたが、それをかくして、

「御門弟さん、お燗は、そこでつけますから、小出しのお徳利に鉄瓶を貸して下さいましな。その方が、御面倒が無くってようござんしょうから――」

「なにから何まで、よく気がつくな、いやそれが女子――女子のいない家は、荒れ野のようなものと、昔からいうが、もっともだ」

「先生は、なぜ御妻帯なさらないのでございます? へえ、お酌――」

平馬は、楽しげに、杯をうけて、

「なぜと申して、拙者も、これまでは、武芸修業に、心魂を打ち込んで暮していたでな――ところがやはり男よ、このごろは、どうも不自由な気ばかりしてならぬ。そなたにも酌をいたそう――」

奇妙な酒宴が、此処でもはじまった。

一九

お初はいわば、心底からの悪性おんなだ。長二郎泥棒と、余儀ない破目で引き離されてから、雪之丞に心酔する熱情復活の日が来るまで、つまらぬ男たちには目もくれたくなかったのだが、しかし、その本質においては、極めて執拗で、残忍な悦楽の世界に、激しい思慕を感じていたのだ。