Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
「へえ、あッしは、つい、この近所の生れでして――」
と、名乗って出る、同心手付の捕り方が、何やらしゃべり出そうとするのを、もう、闇太郎は、聴いていない。
――ようし、これから先きは、この俺が、立派に嗅ぎ出して見せてやるぞ。何が、あいつ等金持の蔵を狙うか? 奴等は荒れ屋敷、荒れ寺を目あてにして、今夜の陣を張っているのだ。もうこの橋を渡ったと、見当がつけばこっちのもの――
役人たちが、土地を知っているという捕り手を案内に、バラバラと、駆け去ったあとで、橋を渡り切って、うしろを見送った闇太郎――
――ぺッ、間抜めえ! どこへでも消えていきゃあがれ! あばよ! と、嗤って、冷たい夜風が、こうこうと、淋しく溢れる堤に立って、薄雲に下弦の月は隠れているが、どんよりとした空の下に、森々と眠っている村落を見晴るかす。
それから、その堤根を、ましらのような素早やさで、南へ駆ける闇太郎の、目あてとするのは、これから五、六町行ったあたりに、住持が女犯でさらし物になってから、住むものもなく大破した、泰仁寺という寺があるのを思い出したからだ。彼は去年の冬ざれ、例の野見と洒落たときに、その寺の境内で、休んだことを思い出した。