Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
鋭い彼の耳の鼓膜に、ズーンという、さまで高くはないが、不気味なひびきが伝わったのだ。声に出して、
「あッ、ありゃあたしかに銃おとだ! はばかりもなく夜中の鉄砲! こいつは大変だ! こうしちゃあいられぬ!」
と、叫ぶと、タッと、両の股のあたりを、平手で叩くと、それこそ、鉄砲玉のように、闇太郎は、泰仁寺の、寺域めがけて駆け出した。
闇太郎は、明るい光の下で見たら、このとき紙のようにも青ざめていたであろう! 夜の銃声――物ずきに射つものがあるはずではない――たしかに、きっぱり、物のいのちを絶とうと決心した者だけが、敢てする業なのだ。
――雪之丞いかに、強くっても、鉄砲玉は避けられめえ! し、しまったことをしたな! 雪! 無事でいてくれ! 頼んだぞ! 今、すぐに、おれが助けに行くんだぞ!
打ッつかりそうになった、崩れかけた高い土塀、パッと、地を蹴るようにすると、いつか、寺の裏手の杜の中へ――落ち積った枯葉の上に飛び下りて、ちょいと止って、全身を耳に、呼吸を詰めたが、まるで肉食獣の足裏を持っているかのように、カサというひびきも立てず、杜の右手の墓地を潜って鐘楼の方へ近づいてゆく。