Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

こうなると、長崎屋たちが、今更、値を下げて見たとて、恨みが晴れるものではない。

――やッつけろ! あの大問屋をやッつけろ! こんなに安い米が食えたのに、あいつ等が、それを食わせなかったのだ!

――ぶちこわせ! ぶちこわせ! 悪どい奴等を根だやしにしろ!

――やッつけろ! やッつけろ!

いつの世でも、リイダーはある。それに盲従する暴民はある――今や、彼等は、これまでの憤怒を晴らす、当然の機会を得たように、めいめいに起ち上った。

それに、裏長屋の軒並から――大江戸の隅の隅のどぶという、溝の近所から、急に発生き出した、毒虫のように、雲霞のように飛び出して来た。

男も、女も、老いたるも、稚なきものも――

みんなが、みんな、何か、桝や笊のようなものをつかんで、振り立てて、冬の宵の口を、大通りを目ざして、駆け出すのであった。

――どれほどでも、蔵にあるだけ奪ってやれ!

――これまで、高値で買わせられただけの損を、今夜一度に取りかえせ!

この騒ぎは、昨夜も、小さく起ったのであったが、検察の当局も見て見ぬふりをしたのであった。彼等とても、お蔭で、扶持米を切り替えるのに、大分損をしているのだから、恨みは、民衆と同じであった。