Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
もう、このあたりまでくると、町家の大戸という大戸は、ぴったりと閉されていて、軒下に、小僧や手代が、軒行灯のおぼろな光の下に三人、五人たたずんで、近所の人達と、妙にひそめたような声で、話し合っている。
「ほんとうに、物騒千万なことで――あの人達が、うらみのある米屋ばかり、狙っていてくれればいいが、とばっちりが、こっちまで飛んで来てはやり切れません」
「まあ、多分大丈夫と思いますがね――物産屋の長崎屋とやらは、大そう狡猾な人だそうで、米商いにまで手をのばし、一息に大もうけをしようとしたのでしょうが、こうなっては滅茶滅茶ですね」
「ほんとうに――上方出のあきんどは、目先きが大そうするどいようですが、今度は味噌をつけましたね」
そして、だが、聴け!
行手に当って、真黒な潮騒のような、何とも言えずすさまじいわめき声が、地を這うようにひびいているのだ。
雪之丞は、その方角を指していそいで行った。
逢う男女は、みんな走っている。目をきらめかしている。人波が前方で押し返し押し返し、こんなことを叫び立てていた。
「火の用心を忘れるな! 火を出さねえようにぶちこわせ! 手向ったら、半殺しにしろ!」