Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

彼の中年すぎの、汚らわしい情熱が、彼自身、思いも設けず掻き立てられた。

――なるほど、美しい! なまめかしい! 今までは、これほどの娘とは思わなかった!

ゾーッと、身ぶるいが通りすぎた。

そして、その刹那から、どうにかして、浪路に、ぐッと密接したい欲望が、ムラムラと湧き上ったのだ。

彼は、隙見をしながら、急に、口じゅうに、唾がたまるのを感じた。五体が、燃え上って来た。

――なあに、こうなって見りゃあ、拙者に近よれぬ浪路どのでもないのだ。

ギョロリと、目を光らせて、彼は、心につぶやいたが、当の浪路の瞳が、こちらに、ちらりと送られたような気がしたので、ハッとして、窓をはなれた。

彼は、たった今、もりもりと盛り上って来て、胸一ぱいに蔓りはじめた想念を、もっとハッキリ追って見ようとして、ふたたび、暗い小路に戻って、ゆきつもどりつしはじめた。

妻に死なれて、まる三年、異性からすっかり遠ざかっていた彼の煩悩は、暗がりの中で、ますます燃え上るばかりだった。

――あの娘は、案の定、あの女がたに迷って、そのために、公方の威光も、親の慈悲も、毛ほどにも思わず、家出をしたのだ。