Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans
「どうなされたのでござります! しっかりなされませ」
かぼそい、聴えるか聴えない程のこえで、生気を失いつくした美女はいった。
「わたくしは、人殺し――どうぞ側におよりにならずに――」
闇太郎も、法印も、むこうを向くようにして、拳固で、目を引っこすっていた――苦労を積んだ男たちだから、恋に狂い、恋に死ぬおんなの、世にもあわれな気持は十分にわかるに相違なかった。
「わたくしに、寄らずに――ね――」
雪之丞は、浪路の、細い細い手くびをにぎった――
「いいえ、このお手で、人を殺しなされたとて、わたくしが何でいといましょう――それもこれも、わたくしが、おさせ申したことですもの――」
「じゃ――人殺しでも、いいと、お言やるのか?」
やっとの努力で、彼女はいっていくらか微笑のようなものを、土気いろの唇にうかべるのであった。
一一
「あなたが、どんなことをなされましても、何で、わたくしが、さげすんだり、厭ったりいたしましょう」
握らせた手を、じっと握り締める力もなく、ただ、精一ぱい、思い一ぱい、瞳をさだめて、みつめていたいという、努力だけが、関の山のように思われる、浪路を、雪之丞は、わッと泣いてやりたい気持を、無理に押し怺えて、やさしく見返してやるのだった。