Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

「苦しい! 胸が! や、やぶけそうだ!」

激しい、心身の動揺のあとで、この夜更け、人無き一間で、雪之丞から、まざまざと、昔の罪科を並べられた三斎、恐怖の牲となって、ために、心臓に強烈な衝撃をうけて、もはや、生き直る力もない。

「むうむ!」

と、一こえ、物すごくうめくと、そのまま、居すくみに、絶息してしまった。

雪之丞は、片膝を立てて、ぐっと、睨めつづけていたが、やがて、立ち上って、

「土部どの、これにて、この世の怨みは消えましたぞ!」

と、手を合せる。

と、同時に、老人のからだは、ばたりと前につくばってしまったのだった。

雪之丞、何気なく、廊下に出ようとしたのは、もはや用なき館、今夜の混雑にまぎれて、忍び出てしまおうとしたのであろう。

すると、この三斎常住のはなれと、例の宝ぐらをつなぐ、暗い、冷たい渡りで、女のこえ――

「すごいねえ、太夫!」

ハッとして見返ると、なんと、そこに、紫いろの、お高祖頭巾、滝じまの小袖、小脇に何やら角い包をかかえるようにして、佇んでいたのが、軽わざのお初だ。

「ほんとうに、おどろいた事ばかりだよ。なるほど、こうした大望を持っていた、おまえを、あり来たりの役者のようにあつかおうとしたあたしは、けちだったねえ――へまをやったねえ――江戸の女泥棒は、わからねえと、おかしかったろうねえ――」