Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

「もし、そこの休亭から、使いにめえりやしたが、御懇意のお人が、ぜひ、このふみを届けてくれとのことでござんすが――」

「ナニ、休亭のお客からふみだと! よる夜中ごくろうだな――その戸の隙から、ほうり込んで行ってくれ」

闇太郎の、落ちつき払ったこえ――その語韻を聴きすまして、身を忍ばせた雪之丞、いくらか、ホッとする。

――おお、あれなら、もう知っている、さすがは闇さん、立派なものだねえ。

すると、突然、裏手の水口にまわっていた五人ばかりの捕方、肩をそろえて、やくざな戸に、どんと打ッつかると、バタリとはずれた引戸――それをふみこえて、

「闇太郎、御用だ!」

「御用だ!」

と、飛び込んでゆく。

七

ダーッと、踏み込んで行った捕方たち、――それを、肩すかしで、かわしたように、家内から飛び出して来た、黒い人影――

――あ? 闇の親分だ。

雪之丞、じっとみつめて、立木の蔭でつぶやいたが、

――あれ、また、まつわる捕手――いっそ、一思いに、匕首で、斬っぱらってしまったら、よさそうなものなのに――

雪之丞が、間遠に見て、歯を噛んでいるうちに、又もや、斬り抜けた闇太郎、結句、またも、多勢にかこまれて、身じろぎに、不自由を覚えて来た容子――