Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

闇太郎、雪之丞、匕首を高くかざしたから、近づく相手が、たやすくかかろうはずがない。

浅草田圃から、いつか、吉原土手を、南につたわって、二人ちりぢりに、見えなくなってしまった。

朝になると、雪之丞は、もう、昨夜のことは、忘れ果てたように、何のこだわりもなく、師匠、菊之丞の前にすわっていた。

菊之丞はしみじみと、愛弟子の顔をながめて、

「して、そなたは、まだ、舞台をつとめる気かや?」

「はい、いつまでも、お側にいて舞台の芸でも、御満足を得たいものと思っておりますが――」

「それなれば、師走狂言の、顔世、勘平、見ごとつとめて見なされよ」

「はい。出来ますかぎりは、つとめさせていただきましょう」

雪之丞が、このときほど、心たのしげに、役の話をするのを見たことはなかった。

八

さて、それから、幾日か経って今日は、中村座、師走狂言、忠臣蔵通し芝居の初日だ。

――初日ながら総幕出揃い、仕落しなく演じ申すべく候えば、何とぞにぎにぎしく云々。

と、かねて撒かれた散らしで、吸い寄せられた江戸の好劇家たち、滝夜叉であれほど売った雪之丞が、初役、色事師として勘平というのを、どんな風に仕こなすだろうと、暗いうちから、いやもうはち切れるほどの大入りだ。