Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

「うむ、それも面白かろう――」

と、三斎は肯首ずいて、

「世間では、とかくこの三斎を、権勢家の、我慾者と、善からぬ噂を立て、不平不逞の浪人共、物の解らぬ直参旗本の尻押しで、ともすればわしの身に、危害を加えようとする企みもある由、――なに、彼等が、蠢動いたせばとて、びくびくいたす程の、小さな胆も持ち合せぬが、伜どもも、何かと、心痛し、身辺を警戒せよの、用心せよのと、うるさいことだ。丁度幸い、この屋敷の間近に、道場を立てるにはもってこいの空地がある。早速そこに、脇田道場に、勝るとも劣らぬ道場を、建てて遣わそう。その代り平馬、わしの一身を、身に替えて守ってくれねばならぬぞ」

三斎隠居、どんな場合にも、交換条件を、口にせずにはいられぬ老人だ。立派過ぎる程の武門に老いながら、とかく、商取引を忘れられない気性だ。

平馬、この男も、ぬからぬ人物。直ぐにその場に両手をついて、

「申すまでもござりませぬ。御恩顧に相成る上は、一身一命は、申すまでもなく、御隠居さま、御自由でござります」

闇太郎は、二人の問答を聴いて、片手に酒盃、片手に例の顎の逆か撫で、

――たったいま、十年旧恩の親にも勝る脇田先生の道場を、後足に砂、飛び出して来やあがった、人畜生の門倉平馬に、今更、つまらねえ約束を、強いようとする隠居も隠居。