Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lisez 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) de 三上 於菟吉 (みかみおときち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 344 083 caractères · 673 écrans

Aozora Bunko

三斎隠居は、苦笑した。

「ああいえば、こういう。――始末にゆかぬ奴だな。それなら、貴様自由にしたらよかろう」

闇太郎は、門倉平馬にも、軽く会釈をすると、

「じゃあ、御隠居さん、――いつかまた、お目に掛りましょう」

といい残したなり、案内も待たず、廊下に、辷り出してしまっていた。

闇太郎は、晩秋の暁け方の巷を行く。

乳色の朝霧が、細い巷路を、這い寄るように、流れて来る。まだ人通りは無い。何処もここもが、しいんとした静寂に蔽われて、早起きの、豆腐屋の腰高障子に、ぼんやり、灯影が見えるだけだ。

住所不定の闇太郎、――どこをさして行く当もない。持って生れた、性分で、安心な方より、危険な方へ、爪先を向けたいが病い。昨夜、捕り手に囲まれた、柳原河岸を、目指して、例の鼻唄で、ぶらりぶらり歩いてゆく。

橋際に、小さな夜明しの居酒屋――この辺に、夜鷹を漁りにくる、折助どもを目当ての、乏し気な店だ。

夜が明けたので、もう客が杜絶えると見た爺むさい老人が――いま店をしまおうとするところへ、闇太郎は、ずっとはいった。

「とっつぁん、睡いだろうが、一本つけてくれ」

爺さんは、頷いて、銅壺に、燗瓶を放り込む。