轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

「名古屋新聞」1926(大正15)年5月24日~12月26日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 页

青空文庫

お米というモカが返辞をした。

「はい妾は泣き出します」

「ああそうだろうね。それが本当だ。――誰だって真っ向から叱られたひには、腹を立てるか泣き出すかするよ。ところがなア」と薬草道人、またもや左右を眺めだした。「清盛という豪傑さん、頼朝という豪傑さん、義時という英雄さん、尊氏という英雄さん、ろくろく人にお飯も食わせず、叱ってばかりいるようだなあ。そうして天下を取ったようだなあ、英雄豪傑の天下取り商売、どう考えたって面白くないよ。貧乏籤を引く者はいつも多勢の人民だからなあ。……政治の要諦何んでもありゃアしない、食い物をくれて叱らないことさ! ホイ、ホイ、ホイ」と薬草道人、にわかに剽軽に笑い出してしまった。「俺もよっぽどどうかしているよ、死人や怪我人がころがっているのに、お談義をするってことがあるものか。こういうところから推し計ると、俺が一番、馬鹿者かも知れない。……さあさあモカさん手伝っておくれ! 膏薬膏薬、取り出しておくれ! 蒔いたり蒔いたり、バラ蒔いておくれ! ……よろしいよろしい沢山蒔いたなあ。……さあさあ紅さん行こう行こう!」「お渡り!」と紅丸声を上げた。