Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

益のないことだ。われらは、熟慮しなければならない秋にぶつかっているのじゃ」

「わかりきっている」

「――売僧法然ひとりに対して、叡山三塔の者が、かくものものしく騒いだとあっては、大人げない。叡山は、吉水の一団に対して、私憤をもって起ったのではない、社会の清浄化、社会を毒す悪僧どもを敵として起つのでなければならん。社会のために、戦うのでなければいかん」

「もっとももっとも」

「肉食はする、酒はのむ、あまつさえ弟子善信には、妻帯の媒立ちまでしたという売僧法然、口賢く、女人教化などと申しおるが、その実いかがやら、まさしく仏教の賊、末法の悪魔」

「いかんぞするっ、その法賊を!」一人がさけぶと、大衆は波のように揺るぎだして、

「売教徒の僧団を叩きつぶせ!」

「吉水を焼き払え」と、怒号を揚げた。

三

ことばの上の論議や、憤りをやるだけでは、もう大衆は納まらない心理になっていた。

「やれやれッ」と、誰かいいだす。

「黒谷へ襲せて行け」

「吉水を葬れ」

「売教徒の巣を焼き払え」大講堂の縁には、さらに二人立ち、三人立ち、七、八名の煽動者がおどり上がって、激越な口吻で、

「念仏退治へ」と、指さした。