Classiques japonais avec furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
二
二
「建議」と、大講堂の縁に立った法師は、こうすばらしい豪壮をこめて呶鳴った。
開会の宣言である。
大衆は、石のようにうずくまったまま、人間の河原を作っていた。
「まず――吾々の第一の目的は貫徹した。座主の交迭は行われた」壇上の法師は、拳をふり上げて熱弁をふるう。
「心に邪教念仏を信じ、肉親に、多くの念仏帰依者を持ち、そして、自分はこの叡山の首座にあって、天台の法燈に、欺瞞の襟をかさねていた慈円僧正は、われわれの輿論に追われていたたまれず、尾を巻いて山を逃げ降りた。――次にわれらの座主として真性僧正を迎えたことを、まずここに祝そう」その語句がきれると、大衆は、海嘯が応えるように、おうっといった。
「だが」と、熱弁の法師は一息こめ、
「――それだけが、先ごろから幾度かひらいたこの山門の僉議の目的ではない。吾々の目ざすものは、吉水の禅房にある、あの邪教の徒を一掃しなければやむものではない」大衆のうちから、
「もっとも、もっとも」無数の声が飛ぶ。
「ふた股者の座主を追っても、吉水の禅門が、相変らず、他宗を誹り、流行り病の念仏をふり撒いて、社会を害することは、すこしも変りがあるまい。