Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
七
「不届きな奴だ、承知して怠ったのだと聞いては許されん、さっ、来いっ」
ずるずると、段の方へ、引き摺った。
七
「どこへ? ――」不敵な眼をしながら、朱王房は鐘楼の柱へ足を踏んばって動かなかった。
「阿闍梨の前へ連れて行くのだ。さ、来い」
「いやだ」
「卑怯者め、承知のうえで、礼鐘を撞かぬといったくせに。――お処罰をうけるのが怖いなら、なぜ撞かなかったか」
「ばか、ばかばかしくって……おれには、こんな鐘はつけないんだ……」と、朱王房は、唇をかんだ。
「貴様、それを本気でいうのか」
「いうとも。――今朝の一山の鐘の音は、虚偽だ、おべっかだ、仏陀は、笑っていなさるだろう」
「…………」呆れて、友の顔を、見ているのだった。朱王房は、昂奮した眼で、
「貴公は、そう思わないか」
「朱王房、貴様こそ、気はたしかなのか」
「たしかだから、おれは、この鐘を撞かんのだ。いいか、考えてもみろ、まだ十歳を出たばかりの範宴を、座主の依怙贔屓から、輿論と、非難を押しきって、今朝の大戒を、強行するのじゃないか。――それが仏陀の御心かっ。一山衆望かっ」
「執念ぶかい奴だ……。まだ貴様は、いつぞやの議論を、固持しているのか」