Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

三

月輪関白の御子であり、また連枝であった。介は、廊下の端に坐る。

範綱と、十八公麿とは、大柱の客間をもう一間こえて、東向きのいつも、拝謁する小間まで通って平伏していた。粟田山の春は、その部屋いっぱいに香って、微風が、龕か、瓔珞か、どこかの鈴をかすかに鳴らした。

「六条どのか」声に、おそるおそる、頭を上げると、慈円僧正は、そこの襖を払っていた。

若い、まだ二十七歳の座主であった。あいさつをのべると、

「ほ……」すぐに、眼をみはっていうのである。

「きょうは、お子連れか」

「お見知りおき下さいませ。猶子、十八公麿と申しまする」

「ふーム」にこやかに、唇で笑う。範綱は、十八公麿の水干の袖をそっとひいて、

「僧正さまですぞ。ごあいさつを申しあげなさい」

「はい」十八公麿は手をついて、貝のような肌の白い顔をあげた。慈円と彼と、師弟の縁をむすんだ初めての眸である。

三

「よい、童形じゃ」慈円僧正は、しげしげと見入っていたが、卓に手をのばして、そこにある銅鈴を、しずかに振った。鈴の音を聞くと、

「お召しでございますか」執事の高松衛門が、次の間まで来て、手をつかえた。

「衛門か。この和子に点心(菓子)を与えてください」