Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

四

なぜもっと早く、今日の心が出なかったろうかと思うことでありました」

「いやいや、遠くても近い者があるし、一つ家にいても遠い者もある、こうして幾千刻の月日を経てお目にかかったあなたと私こそは、まことに、遠くて近い者であったのです。こういう対面こそ、真の会縁とは申すのでしょう」

「実は……」と、面を上げた時、範宴の耳に、ぱっと紅い血がのぼった。なにか必死なものがその眉から迫ってくるのを上人は見てとったにちがいなかった。

微笑をふくんで、

「ご来意は――」と、しずかに誘う。

「余の儀でもありませぬが、今日、おうかがいいたした仔細は、わたくしのこの一身を、ご迷惑でも、慈悲の門に拾っていただきたいと思って、窮鳥のごとく、お膝へすがって参ったのでございます。ついては、これから陳べたいと思うわたくしの愚かしい過去のことどもを、お聞きとり下さいましょうか」

「ぜひうかがいましょう」上人のことばには少しもお座なりなところはなかった。熱心に膝をすすめて、

「なんなりと仰せられい」という。

範宴は、骨のゆるんだように両手をついた。慈父に会った気もちである。一朶の白雲が漂うかのような法然の眉、のどかな陽溜りを抱いている山陰のように、寛くて風のないそのふところ。