Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
容易なことでは、泥を吐くまい、拷問にかけろ、拷問にかけい!」と叱咤した。
侍たちは、篝火の中から、炎のついている松明をつかみ出して、安楽房の顔をいぶした。
六
一方、住蓮はどうしたろうか。
彼が友の安楽房とわかれて取った道も、元より荊棘でないはずはない。いや、住蓮のほうは、もっと酷かった。
「岡崎の善信御房へ――」と、彼は短気にそこを目ざして人里へ降りて行ったので、たちまち、捕吏の眼にとまって、
「鹿ヶ谷の売僧!」と、まるで悪魔のように追いまわされた。
遠く叡山のふもとの方まで、彼は逃げ走って、山林の中へかくれたが、そこは実に、捕吏の屯以上に、危険な地域であった。なぜならば、念仏門の敵地だからである。叡山の山僧たちは、この附近へ鹿ヶ谷の一名が逃げこんだと聞くと、奮い立って、山狩りに奔命していた。――その人々の声高にいい交わして通る言葉を聞いて、住蓮は、叡山の策動や、この虚に乗じて、素志をとげようとしつつある彼らの肚をまざまざと見た。
「この分では、善信御房の岡崎のお住居も、どうあろうか」と、心もとなく思いながら、深夜、山林からそっと出て近づいてみると、果たして、遠く竹や柴で柵を作って、そこへ通う道には、官の見張が立っている。