Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
三
「ど、どうしてそんな、大それたことを私が……。あまりといえば、情けないお疑いでございます」お吉は、鬢の毛をふるわせて、良人のことばを、恨めしく思った。
「じゃあ見せろ。――見せられめえが、それは、男からきた艶文にちげえねえ」
「とんでもない……そんな物ではございません」
「いうなっ、もう何も吐かすなっ。おれにはちゃんと解っている。てめえの相手は、仲間の和介だろう」
「えっ?」
「どうだ、おれの眼に、くるいはあるめえ。弟弟子の和介の野郎と、てめえは、艶文を交わしているのだろうが」
「なんで私が……ええあんまりな」
「しぶとい阿女めが」平次郎は、猜疑の鬼になっていた。妻のやさしい情けも、苦役して稼ぐ小費も、みなその和介にむすびつけて日ごろから邪推していたものである。
「よくも……男のつらに泥を塗りゃあがったなっ。……ウウム、見ていやがれっ、うぬも、和介の野郎も」どん――とお吉を一つ蹴放しておいて、平次郎は、奥へ駈けこんで行った。そして片肌を脱いで、逞しく盛り上がっている筋肉を見せ、再び躍り出してくると、
「この不貞腐れめっ」振り上げたのは、彼の仕事道具である磨ぎ澄ました大手斧だった。