Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
十三
申しあげたいといったのは、その一事です」
「ほう、それでは、すでに小松殿を初め六波羅では、新大納言の策謀を感づいておられるのか」
「一兵なりと動かしたらばと、手具脛ひいて、待ちかまえているのです」範綱は心の裡で、
(あぶない!)と、思わず大息につぶやいた。さしあたって不安になるのは、法皇のおん身であった。あれほど、仰せられたことであるから、新大納言一味の策にのせられることは万あるまいとは思うが、
(もしかして? ……)という気もしないではなかった。
「よう教えてくれた。――箭四郎、この曲者を、裏門から放してつかわせ」範綱は、そういいすてて、あわただしく自分の室へかくれた。
十三
やがて、玄関のほうで、
「箭四っ、箭四っ」と呼ぶ声がした。
箭四郎は、曲者の七郎を、裏門からそっと放してやったところだった。
「はいっ」駈けてゆくと、玄関の式台には、範綱が直垂を改めて立っていた。
「馬をっ――。急いで」
「はっ」箭四郎は、厩から馬を曳きだしたが、病気と偽ってひき籠っている主人が、何でにわかに外出を思い立ったのか、そしてまた、世間の耳目にも憚りはないのかと、ひとりで危惧していた。