Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
「……親鸞さまじゃ」
「……お上人様じゃ」ひそかな囁きに、平次郎はそっと首をのばして本堂のほうを見た。その時本堂の内では今しも稲田の草庵から移された善光寺如来の御分身が、金堂厨子の内ふかく納められ、導師親鸞がおごそかな礼拝を終っているところだった。
「――やっ」突然、こう頓狂なさけび声を揚げて、平次郎は、すべての人が頭を下げている中から、たった一人、発狂したように飛び上がった。
導師親鸞聖人のそばには、大勢の御弟子たちが従いていたが、その中に――親鸞のすぐうしろに、俗体の女すがたが、ただ一人まじっているのであった。
「――お吉だっ。……オオお吉にちげえねえっ」彼はふらふらと歩き出したが、すぐ群集につまずいて群集の中へ仆れた。
四
「なんじゃ、この男は」
「怪態な」
「気が狂うてか」
「癲癇じゃろ」人々から眉をしかめられて、平次郎はハッと思った。
(気のせいだ)なんで、お吉が生きているはずがない。しかも、国主、城主、侍衆などのいならんでいる本堂の上に、親鸞の側近くに従いているわけなどが絶対にない。
(しまった……自分で自分の罪を口走るようなものだ)彼は、こそこそと、人の後ろへかくれ込んだ。