Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
「おい、祥雲」ひとりが、鑿を休めていう。
「なんだ」
「可愛らしい子じゃないか」
「ム、あの新発意か」
「どこかで、見たような気がするが……」
「おれも、そう思っている」塗師が、
「飯にしようぜ」足場を下りて行った。
「もう、午か」木屑を払いながら、彫刻師たちも、下へ辷った。
秋蝉が、啼いている。石井戸のそばに、坐りこんで、工匠たちは弁当をひらき初めた。
すると、院の廊下を、噂していた小さな新発意が、ちょこちょこと通って行った。
「もし、もし」光斎という彫刻師がよびとめた廊下のうえで、範宴少納言はにこと笑った。
「なあに、おじさん」
「あなたは、お幾歳」
「九歳」
「ヘエ、それでは、お小さいわけだ、いつから、この青蓮院へおいでになりました」
「春ごろから」
「じゃあ、半年にしかなりませんね」
「え、え」
「おっ母さんの乳がのみたいでしょう」
「ううん……」範宴は、首を振った。
「お邸は、どこですか」
「六条」
「では、源氏町のご近所で」
「え」
「ご両親が、戦に出て、討死にでもしたのですか」
「いいえ」
「どうして、お坊さんなぞに、なったんですか」
「知らない……」
「ご存知ない?」
「はい」
「お父様は、どなた」