Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

八

「きれいではございませぬか」衛門は、垣の内の朝顔へ、範宴の注意を呼んでおいて、そこから黙って、帰ってしまった。

性善坊は、何気なく、垣のうちを覗いて、愕然としながら、範宴の袂をひいた。

「お師さま。……ここでござりますぞ」

「なにが」

「ご覧じませ」

「おお」

性善坊に袖をひかれて、草庵のうちを覗いた範宴の眼は、涙がいっぱいであった。

姿は、ひどく変っているが、日あたりのよい草堂の縁に小机を向けて、何やら写し物の筆をとっている老法師こそ、紛れもない、養父の範綱なのであった。

八

「いつ、ご法体になられたのか」範宴は、涙で、養父のすがたが見えなくなるのだった。

「……面影もない」と昔の姿とひき比べて、十年の養父の労苦を思いやった。

性善坊は、たまりかねたように、そこの門を押して、入ろうとした。

「これ、訪れてはならぬ」範宴は叱った。そして、心づよく、垣のそばを離れて、歩きだした。

「お会いなされませ、お師様、そのお姿を一目でも、見せておあげなされませ」

「…………」範宴は、首を横に振りながら、後も見ずに足を早めた。

すると、鍛冶ヶ池のそばに二人の若い男女が、親しげに、顔を寄せ合っていたが、範宴の跫音に驚いて、