Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

三

(ああよかった)というように娘は安堵の色を見せ、同時にすこし羞恥いもしている容子。

年ごろは十七、八であろうか。しかし年よりはやや早熟た眸と、純な処女とも受けとれない肌や髪のにおいを持っている。それだけに、男には蠱惑で、面ざしだの姿だの、総体から見て、美人ということには、誰に見せても抗議はあるまいと思われるほどである。

「あの……実は……私は京都の粟田口の者でございますが」

「はあ」範宴は、水桶を下ろして、行きずりの旅の娘が、どうして、自分の名を知っているのかと、不審な顔をしていた。

「一昨年の秋でございましたか、鍛冶ヶ池のそばをお通りになった時、よそながら、お姿を見ておりました」

「ははあ……私をご存じですか」

「後で、あれが、肉親のお兄上様だと、朝麿様からうかがいましたので」

「え、弟から?」

「私は、あの時、朝麿様と一緒にいた梢という者でございますの。……父は、粟田口宗次といって、あの近くで、刀鍛冶を生業にしています」

「……そうですか」と、驚きの眼をみはりながら、範宴は、なにか弟の身にかかわることで、安からぬ予感がしきりと胸にさわいでくるのだった。

「梢どのと仰っしゃるか。