Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

十一

何とぞ、煌々たる天判と、諸卿の御明断とを、仰ぎあげまする」といって、ことばを終った。

僧である以上、さだめし難かしい仏典をひきだしたり、口賢い法語や呪文で誤魔化すだろうと心がまえしていた人々は、彼の人間的な話に、

(正直な答弁である)と感じたらしく、その間に、口をさし挟む者がなかったばかりでなく、誰にもよく、僧正の人格というものが得心された。

主上は、御簾のうちへ、関白基通を召されて、何か仰せられている御様子であった。

基通は、退がって、

「範宴に、料紙と硯――を」と、側の者へいいつけた。

料紙台に、硯と、そして、主上からの御題が載って、範宴のまえに置かれた。

十一

御題を詠じてさしだすと、こんどは、堂上たちが、

「この題で、一首」と、わざと困らすような難題を、次々にだした。

範宴は、筆を下に擱かなかった。公卿たちは、

「ほ……」と、その一首一首に、驚嘆をもらして、

「なるほど、歌才があれば、僧侶でも、どんなことでも自在に詠まれるものらしい」と、今さららしく、うなずいている者もあった。

「慈円は、よい弟子を持たれたものじゃ」範宴に対する諸卿の眼は、急にものやわらかになり、そして、慈円の咎めも、不問になった。