Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
六
六
花頂山の肩に、うすい夕月がにじみ出ている。
「めずらしくご長座だ、上人とのお話がよほど合っているとみえる」と、輦の轅のそばにかたまって、覚明だの性善坊だのが噂しているところへ、木幡民部が、門のうちから、
「お召しじゃ」という。
「やっとお帰りか」と人々は入って行ったのである。
ところが、範宴は、帰るのではなかった。そこへうずくまった人々をじっと見下ろして、何か改まった顔いろである。いおうとする言葉を心のうちで整えている容子だった。
沓ぬぎの穿物をそろえかけた性善坊は、その唇を仰いで、はっとした。
「何か? ……御用でございましょうか」と、手をつかえ直す。
「されば」と範宴は、一同を見わたして、
「突然こう申しては、そち達の心もわきまえぬ無情の師よと恨むでもあろうが、範宴はただ今、上人のおゆるしを得て、今日よりは当吉水に止まって、念仏門の一沙弥となって修行をし直すことに決めた」
「えっ……。この門に」あまりにも大きなこの驚きを、いう人のことばはまたあまりにも穏やかで、こういう大事を、ほんとに胸に決しているとは思えないくらいであった。
「上人の一弟子として、ここに止まるうえは、もはや、少僧都の鮮衣も、聖光院門跡の名も、官へおもどしすべきものである。