Classiques japonais avec furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
心棒の弛んだ軌が、その中を、十八公麿をのせて、ぐらぐらと、傾いで通った。車の前に、薙刀が仆れかかったり、あらくれた武者が、咎めたりしたが、十八公麿は、その中で、孝経を読んでいた。
「箭四、見たか。和子様の、なんという大胆な……」介でさえ、舌を巻いた。そして思わず、
「やはり、和子様にも、どこかに、源氏武者の血があるとみえる」と、つぶやいた。箭四郎は、袖をひいて、
「しっ」と、たしなめた。
平家の武者の眼が道には充満しているのである。けれど、その日は、無事だった。次の日も、無事だった。
源三位頼政が旗をあげたという沙汰は、洛内はおろか、全国の人心に、
(やったな!)という衝撃をつよくあたえた。
だが、潮のように、宇治川を破り、平等院をかこんだ平家の大軍は、数日のうちに、三位頼政父子の首、その他、渡辺党、三井寺法師の一類の首を、剣頭にかけて、凱旋してきた。その首数、二千の余といい触らされ、血によごれた具足の侍が、勝ち祝の酒に酔っぱらって、洛中を、はしゃいで歩いた。
二
一敗地にまみれて、壮烈な死をとげた源三位頼政の軍に、民心は同情と、失望をもった。
そして心のうちで、