Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans
仏陀も、そうは仰せられん。信心に自信のない僧自身がいうのじゃ。また、僧を金襴の木偶と思うている俗の人々がいうのじゃ。われらには、自分の信心を信ずるがゆえに、さような窮屈なことは厭う。たとえば、いつであったか忘れたが、室の津へ、船を寄せ、旅の一夜を、遊女と共に過ごしたこともある。その折の遊君は、たしか、花漆とかいうて、室の時めいた女性であったが、津に入る船、出る船の浮世のさまを語り、男ごころ女ごころの人情を聴き、また、花漆の問法にも答えてやり、まことによい一夜であったと今も思うが、みじんもそれが僧として罪悪であったとは考えぬ。月は濁池にやどるとも汚れず、心浄ければ、身に塵なしじゃ、そして、娯みなきところにも、娯み得るのが、風流の徳というもの、誹るものには、誹らせておけばよい」
慈円は、筆をとって、はや、想のできた和歌を、さらさらと書いていた。
朝臣たちも、僧正のことばに感じ入って、歌作の三昧にはいり、いつとはなく、そんな話題もわすれてしまったらしい。
ほどよく、範宴は辞して、聖光院へかえった。しかし、きょうの話題は、牛車のうちでも、寝屋のうちでも、妙に胸に蝕い入ってならなかった。