Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

すぐ走って行った。

性善坊は、師のそばを離れることは不安だし、覚明ひとりではどうあろうかと、しばらく、佇んだまま見ていたが、おぼろな中に消えた友のすがたは、容易に帰ってこなかった。

「人を救うもよいが、覚明は、勇に逸るのみで、一人を救うがため千人をも殺しかねない男じゃ、性善坊、見て参れ」範宴も、心もとなく思われたか、車のうちからそういった。

「では、しばらくお一人で」いい捨てると、彼の体も、弦から放たれたように迅かった。堤のすそを流れる小川を跳んで、まだ冬草の足もとに絡みつく野を、いっさんに走ってゆく。

行くほどに、やがて、罵る声だの、得物を打ちあう音だのが、明らかに聞きとれてきて、雲母月夜の白い闇を、身を低めて透かしてみると、覚明法師ただ一人に、およそ、十四、五名の魔形の者が諸声あわせて挑みかかっているのだった。

「助勢に来たぞよ、覚明」近づきつつ、性善坊は、身を挺して、悪人たちの中へ割り入ろうとしたが、その時、突として横あいに傍観していた一人の男が、野中の一本杉の根本からついと彼の前へ寄ってきて両手をひろげ、彼をして、覚明の助勢をすることを不能にさせてしまった。