Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lisez 親鸞 (しんらん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 566 138 caractères · 1127 écrans

Aozora Bunko

「眼はすこしも見えぬようじゃな」

「業の報いでございましょう」

「幼少から?」

「いいえ十年ほどまえからでございました。いかなる病毒をうけましたやら、ほとんど一夜のうちに眼がつぶれ、その当座はまったく世の中が闇になったように思いましたが、馴るるに従って不便もわすれ、いささか好む琵琶を弾いて生業といたし、こうして花に月に、風のままに召さるる所へ参じては御宴の興をたすけ、独りになれば琵琶を妻とも子とも思うて暮しておりますと、いっそ、眼が開いて五慾の煩悩にくるしんでいた時よりは、心も清々としてよいように存じまする」

「ははは、ようしたもののう」禅閤は、範宴へ向って、

「何ぞ曲をのぞんでやってください、唐曲も弾くし、平家も詠う」峰阿弥は、手を振って、

「なかなか、唐曲などは」と謙遜した。

範宴は、曲を聴くことものぞましいが、もっと、この法師の身の上やまた眼が見えぬ人間の生活が訊きたかった。

だが峰阿弥は、客が倦まぬうちにと思ったか、琵琶をかかえ直して、はやくも絃を調べにかかる。四絃のひびきがすると、端居していた侍たちだの、次の間にいた童女や召使までが、席へ近くにじり寄って皆耳をすましていた。