일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あんこくにっき

暗黒日記

清沢 洌

清沢 洌의 暗黒日記(あんこくにっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,322자 · 188화면

아오조라 문고

今年二月二十三日の毎日新聞は「勝利か滅亡か」と題し、特別活字の記事を一面に出した。その中に「太平洋の攻防の決戰は、日米の本土沿岸で行われるものではなくして、教千海里を隔てた基地の爭奪をめぐって戰われるのである。本土沿岸に敵が進攻し來るに至っては、もはや万事休すである」との字句があった。そして、この記事は、だから竹槍では間に合わぬ。飛行機だ。海洋航空機をつくれという論に続くものである。

この記事を東條首相が、その日の午後三時ごろ読んで怒った。沿岸に敵が進攻し來るに至っては万事休す、とは何事だ。東京が焦土と化しても、国民はあくまで敵を滅ぼすために戰うのだと。

情報局はあわてて午後三時半ごろ毎日新聞の発売を禁止すると同時に、翌日都下の新聞社の編集長を招致して、今後こうしたことのないように訓示した。また、陸軍省は毎日新聞に鋭い警告を発し、かつその筆者(新名丈夫)が何人であるかを問うてきた。毎日新聞では筆者を出すことを謝絶し、編集局長の吉岡文六君が辞職した。

これで問題は解決したものと思われた。事実、筆者の目的としたのは飛行機増産の急務を説いたのだし、その書き方もいかにジンゴイストの毎日新聞でも酷すぎるくらいだった。