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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
パチンコ屋で一番根気よくねばっているようなのが昔なら碁席の常連になっているのかも知れない。
私も一度、人に世話して碁席をやらせたことがある。京都伏見で計理士の次に弁当屋の二階に住んだ。この弁当屋に宴会席のつもりで造っておいた特別の二階があって、シガない弁当屋になってからは宴会もないから不要な物になっている。ここに碁会所をひらかせたのである。
なぜ碁会所を開かせたかというと、ここのオヤジが日本一に碁が好きだ。そのくせ日本一に碁がヘタなのである。
「ちょっと教えてくれまへんか」
と云って、仕事がヒマになるとすぐ碁盤をもってくる。そのころは私も碁がヘタだった。段にセイモクという仁にまたセイモクもおかなければならないほどヘタであった。ところがオヤジはその私にセイモクおく仁にまたセイモクおいても勝てない。置石の数で勘定すると三十六級という位置に相当することになるが、この位置の碁打が実際的にどういう手を打つかというと、つまり当りの石をつなぐ。それだけである。
碁には四ツ目殺しという第一課がある。石の生き死にとはどんな形か、ということだ。その第一課の生き死にをどうやら心得ているだけなのである。