轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
2
それで当時身体の調子の悪い時で旅にでるのが甚だイヤであったけれども、そうしなければ自分の気持のオサマリがつかないような思いがあったので、名古屋へでかけることにした。
そのころは、まだ敗戦都市の焼跡が一向に復興しておらぬ時で、料亭は表向き閉鎖され、自由に酒を買うことも飲むこともできないような悲惨な時であった。そこで私は自分の飲みしろにニッカウィスキーを一本外套のポケットに入れて出発したのを覚えている。
指定の列車にのると、二等車の片隅に浮かない顔の木村がションボリ乗っていた。この男が勝ってくれればよいが、負ければまたそれを描写しなければならぬ。筆は偽れないから、どうも困ったなと、悄然たる木村の姿に私の気持は滅入って仕様がなかった。
2
名古屋へついたら、市の中央いたるところ丸坊主の原ッパばかりで、復興のおそいのに呆れ果てたのを忘れない。
升田はすでに前日から名古屋へ来ておって、私たちが新聞社へつくと、国民服をきて現れた。私はこれが升田との初対面であった。そのほかに、名古屋在住の棋士で、明日の手合に立会人の板谷八段も来たが、彼は当時まだ五段ぐらいの無名の棋士であった。