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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
ある九州の魂
しかるにそれを読んでいながら、なお選考委員会の内容を具体的に報告しろなどという批評家は、文章を読むことを知らない人間だといわざるをえない。
今期の芥川賞には、森鴎外の小倉滞在中の日記をテーマにした九州在住の作家の作品が当選作の一つとなった。
ところが、この作品が選考委員会で論議されているうちというもの、小倉日記はオグラ日記と発音されていたのである。
私のような無学者は例外として、芥川賞の選考委員は言葉についてははなはだ深い造詣の持主が多いのである。
九州の人がきけば小倉をオグラと読みながら造詣もウンチクもあるまいと思うであろうが、早い話が、小倉百人一首というように、実は小さな倉と書いてオグラと読むのが一般的なのである。九州小倉という地名の読み方に歴史的な重要性というようなこともないようだから、偉い先生方がその読み方を知らなかったといってとがめるわけにゆかない。
むしろ、日本の地名や人名のわずらわしさ、また、そのわずらわしさを生み出している漢字の罪の深さというものを痛感したのであった。
ある九州の魂
あるとき尾崎士郎のところから使いが見えて、九州鹿児島から人が来て、西郷どん大好物の「酒ズシ」