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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
神伝夢想流
こういうものを石油カンに一ぱい十五銭か二十銭で買って、親子十人に居候を入れて飽食していたのである。
もっとも、巴里や北京の料理人なら天下の珍味に仕立てる材料もガランドウの手にかかってはただ鍋にグツグツ煮るだけのことで、アクをぬくことを知らないから、決して美味をたのしむというわけにはいかなかったが、ハキダメへ捨てるものを常食してやがると人々に後指をさされた彼の貧乏も、今から思えば豪勢きわまる貧乏だ。そして八人の子供はまるまるとふとっていたものである。
神伝夢想流
東京に今なおクサリ鎌の術を伝える人がいるそうだから型を見せていただこうと、一昨年訪れたことがある。ところが主人は戦災でクサリ鎌を失った由で、
「私はクサリ鎌をやるにはやりますが、元来は杖を学んだものです」
「杖と仰有ると、夢想権之助の?」
「左様です。福岡に夢想権之助の神伝夢想流が今なお伝わっておりまして、自分はそれを学んだものです」
東京の警視庁で杖を教えている清水隆次という先生であることが分った。
清水さんは昭和五年の天覧試合だかに杖術の型を披露するため、神伝夢想流の先生にともなわれその高弟として上京したのだそうだ。