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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
真庭念流
1
棒を刀のように振り廻すものとでも考えたら大マチガイで、まるで棒が手中に吸いこまれて、前後左右上下の諸方から無際限に目にもとまらぬ早さでとびだし襲いかかってくるものと思い知っておかねばならぬ。
男女ともに護身用としてこれほど得がたい術はないように思ったが、特に家に留守をまもる婦人にはこの上もない術であろう。
もっとも人が護身用の術を必要とするような時代は慶賀すべきではないけれども、血なまぐさい乱世の気配は遠ざかるどころか益々近づくおもむきもあって、かかるときに、大男の暴漢ヌッと室内に上りこむや、ギャッと叫び、とたんにヒバラを押えてひッくり返っている。小娘が四尺二寸の杖をたずさえてニコヤカに現れるなぞという図は愛嬌もあり実効もあって面白い。
亭主の威力地におち、女房が武力をふるうに至ると、乱世もおさまるかも知れない。
真庭念流
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むかし立川文庫という少年用の講談本があった。たいがいの男の子はこれを愛読する一期間をへて成人したものである。
私はそのなかで、真庭念流という独特の剣法を使う樋口十郎左衛門になんとなく郷愁に似たような愛着を感じていたものだ。
上州の馬庭という寒村に、先祖代々念流という独特の剣法を伝える樋口十郎左衛門がすんでいる。