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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
エライ狂人の話
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また、樋口家そのものが、二十四代剣を伝えるとはいうものの、立派なのは道場だけで、豪農でもなく、中農ですらもない。小部屋が四ツあるだけのただの小百姓にすぎないということも、おのずからに全てが保存される原因であったかも知れない。
二十四代も伝わる剣の教祖の家が小百姓のままだというのは素晴らしい話じゃないか。だから、また、馬庭の里の界隈では、あらゆる里人、あらゆる百姓の魂の中に正しい剣が生きつづけてきたのであろう。正しい生活として、正しい趣味として、正しい誇りとして生きつづけてきた。今もなおつつましく生きている。亡びることのない生活として。
こんななつかしい里が、昔あったことすらも異様であるのに、今も実在するというのは、素晴らしいことだ。
エライ狂人の話
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常人と狂人の差は程度の問題だといわれているが、職業上個人の思考や行為の振幅が常態以上に大きいことを必要とする立場の人たちは、職業上の立場と個人の立場が混線して、個人の狂気が判然しない場合などがある。
たとえばヒットラーはその破壊面から狂人のように描かれたり考えられたりされ易いけれども、その建設面から見れば天才と称せざるを得ない。