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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
ソップづくりに手間がかかるだけで他に特別のことはない。
ソップはスープのこと。また相撲社会では獣骨(ガラ)をソップと云い、やせた相撲とりをソップという。ふとったのはアンコである。ソップ型、アンコ型という。
ソップだきだけが手がこんでるせいか、世間ではこれだけをチャンコ鍋と云ってるけれども、相撲とりは彼らの日常の鍋料理を全部チャンコ鍋と云っており、面倒な流儀などはないのである。主として九州博多の水タキやフグチリの系統だと思えばマチガイない。
戦争中、松浦潟や豊島が焼死した空襲に、顔と手をやられて廃業した新川という相撲とりがある。六尺の大男で前途有望と云われていたが、十両で廃業せざるをえなくなって、日本橋で料理屋をはじめた。
終戦後の食糧難のころ、私はこの相撲とりのおかげでうまい物が食えた。なぜなら彼は驚くべき特権階級だったからである。
戦争中に廃業したのだが、奴め終戦後も五年間ぐらいチョンマゲを落さなかった。このチョンマゲが大変な特権なのである。
チョンマゲをつけた六尺の大男が買出に行くと、農家の人たちは、お相撲さんか、ヤレ気の毒なと言って米だけでなく、鶏でも卵でも安値でジャンジャン売ってくれる。