Japanische Klassiker mit Furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Lesen Sie 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.184 Zeichen · 379 Bildschirme
「朝風呂、丹前、長火鉢、そんなご大相な身分でもないのに、昼から酒とは豪気だねえ」
と、腹立たしそうな声でいった。
「戻る早々お小言か」
なるほど酔っている九十郎であった。
九十郎は酔った巻舌で、少オし廻らぬ口説でいった。
「自棄が手伝っての昼の酒さ、まあそうガミガミいわねえものだ」
編笠を脱いで抛り出し、両刀を取って脇へ置くと、火鉢を中にお吉と向かい合い、
「どうだ今日の商売は?」
「江戸者らしい二人の野郎が、昼中女が欲しそうに、露路をキョロキョロあさっていたから、引っ張り込んで奥へ寝かし、お金とお由とをあてがったところ、厭だの違うのと吐かすじゃアないか……」
「そこでお前が出たってわけか」
「おふざけでないよ、何をいうんだよ、……もっとも妾が出たことは出たがタンカを切って嚇しつけて、取るだけのものを取ったまでさ」
「だんだん技量が上がることのウ……頼もしいお神さんを持っているので、浪人になっても干乾しにもならず、俺アくらせるというものさ」
四
逃げ水屋敷の大乱闘、それが浪人する原因であった。
「警衛の任にあたっていた汝が、この手落ちは何事か!」
主殿頭は激怒した。