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あすはてんきになれ
明日は天気になれ
「西日本新聞 第二四九四六号~第二五〇四六号」1953(昭和28)年1月2日~4月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,679 字 · 228 页
そのとき女中が就職条件として、
「どうかコンニャクだけは食べさせないで下さい」
とたのんだそうである。
下仁田は日本一のコンニャクの名産地だそうで、コンニャクは下仁田と相場がきまったものだそうだ。それで下仁田自身コンニャクを産するばかりでなく、全国からコンニャクの原料が集まり、ここで加工荷造りして、下仁田コンニャクと名を改めて全国へ売りさばかれるのだそうだ。
下仁田はコンニャクのほかにネギも名産地で、全村コンニャクとネギ以外に何もないそうだ。友人宅の女中となった娘は米の代わりにコンニャクを食べる村の生活に絶望し、コンニャクから逃れたい一心で女中になったのだそうである。
しかしまた下仁田周辺は天下名題のコーズ牧場はじめ大牧場地帯で、見はるかす山も平野も牛とコンニャクとネギだというから、そっくりスキヤキ地帯でもある。
二十年ほど昔になるが、高原療養所でコンニャクストライキという騒動があった。食事にコンニャクばかり食べさせるのは怪しからんと、患者がハンストを起したのである。
ところが病院側でコンニャクの栄養分析というものを見せた。コンニャクは殆ど百%カルシュームで、結核患者の栄養食としては至極適当なものであることが諸本の一致して説くところであった。