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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

三

と、告げて去った。玄徳は驚いて、そのまま馳けだして行った。

折ふし居合せた関羽も、

「ちぇッ、張飛のやつ、また持病を起したか」

と、舌打ちしながら、玄徳の後から馳けつけた。

見ると、柳に吊されている督郵は、衣裳もやぶれ、脛は血を流し、顔面は紫いろにふくれていた。もう少し遅かったら、すんでのこと、撲り殺されていたであろう。

仰天して、玄徳は、

「これっ、何をする」と、張飛の腕くびをつかんで叱りつけた。

張飛は、大息つきながら、

「いや、止めないで下さい。民を害する逆賊とはこいつのことです。息のねを止めないでは俺の虫がおさまらん」

と、玄徳のさえぎりなどは物ともせず、さらに、柳鞭をうならせて、督郵のからだを所きらわず打ちつづけた。

三

悲鳴を放って、張飛の鞭にもがいていた督郵は、柳の梢から玄徳のすがたを見つけて、

「おお、それへ来たのは、県尉玄徳ではないか。公の部下の張飛が、酒に酔って、わしをかくの如く殺そうとしている。どうか早く止めてくれ。もしわしを助けてくれたなら、このまま、張飛の罪も不問にし、おん身には、帝に急使を立てて前の訴状をとどめ、代わるに充分な恩爵をもって酬ゆるであろう」