Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

四

「口ほどにもない奴、その首を置いてゆけ」

千里を走るという駒の蹄から砂塵をあげて追いかけにかかると、その時、横合いから突として、

「待てっ、呂布。燕人張飛ここにあり。その首から先に貰った」

と、一丈余りの蛇矛を舞わして、りゅうりゅうと打ってかかった男があった。

四

「何ッ」

呂布は、赤兎馬を止めて、きっと振返った。

見れば、威風すさまじき一個の丈夫だ。虎髯を逆立て、牡丹の如き口を開け、丈八の大矛を真横に抱えて、近づきざま打ってかかろうとして来る容子。――いかにも凜々たるものであったが、その鉄甲や馬装を見れば、甚だ貧弱で、敵の一歩弓手にすぎないと思われたから、

「下郎っ。退がれッ」

と、呂布はただ大喝を一つ与えたのみで、相手に取るに足らん――とばかりそのまままた進みかけた。

張飛は、その前へ迫って、駒を躍らせ、

「呂布。走るを止めよ。――劉備玄徳のもとに、かくいう張飛のあることを知らないか」

早くも、彼の大矛は、横薙ぎに赤兎馬のたてがみをさっとかすめた。

呂布は、眦をあげて、

「この足軽め」

方天戟をふりかぶって、真二つと迫ったが、張飛はすばやく、鞍横へ馳け迫って、