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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「やあ、足下は実に運がいい。戦にも、運不運があるものでな」と、いった。

「ははあ、そうですか。ひと口に、武運ということもありますからね」

玄徳は、なんの感情にも動かされないで、軽く笑った。

朱雋は、さらにいう。

「自分のひきうけている野戦のほうは、まだいっこう勝敗がつかない。山谷の賊は、ふくろの鼠としやすいが、野陣の敵兵は、押せばどこまでも、逃げられるので弱るよ」

「ごもっともです」

それにも、玄徳はただ、笑ってみせたのみであった。

然るところ、ここに、先陣から伝令が来て、一つの異変を告げた。

六

伝令の告げるには、

「先に戦没した賊将張宝の兄弟張梁という者、天公将軍の名を称し、久しくこの曠野の陣後にあって、督軍しておりましたが、張宝すでに討たれぬと聞いて、にわかに大兵をひきまとめ、陽城へたて籠って、城壁を高くし、この冬を守って越えんとする策を取るかに見うけられます」

とのことだった。

朱雋は、聞くと、

「冬にかかっては、雪に凍え、食糧の運輸にも、困難になる。ことに都聞えもおもしろくない。今のうちに攻めおとせ」

総攻撃の令を下した。

大軍は陽城を囲み、攻めること急であった。