Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
白芙蓉
一
「それは大いにあるさ」と、馬は当然のように――
「いくら俺たちが暴れ廻ろうたって、俺たちの背後から、軍費や兵器をどしどし廻してくれる黒幕がなくっちゃ、こんな短い年月に、後漢の天下を攪乱することはできまいじゃねえか」
「えっ。では黄巾賊のうしろには、異国の匈奴がついているわけですか」
「だから絶対に、俺たちは敗けるはずはないさ。どうだ劉、俺がすすめるのは、貴様の出世のためだ。部下になれ、すぐここで、黄巾賊に加盟せぬか」
「結構なお話です。母も聞いたら歓びましょう。……けれど、親子の中にも礼儀ですから、一応、母にも告げた上でご返辞を……」
云いかけているのに、馬元義は不意に起ち上がって、
「やっ、来たな」と、彼方の平原へ向って、眉に手をかざした。
白芙蓉
一
それは約五十名ほどの賊の小隊であった。中に驢に乗っている二、三の賊将が鉄鞭を指して、何かいっていたように見えたが、やがて、馬元義の姿を見かけたか、寺のほうへ向って、一散に近づいてきた。
「やあ、李朱氾。遅かったじゃないか」
こなたの馬元義も、石段から伸び上がっていうと、
「おう大方、これにいたか」と、李と呼ばれた男も、そのほかの仲間も、つづいて驢の鞍から降りながら、